皆さんこんにちは、日本の投資家兼医者のAFURO KENです。
今回は【5%オーバーの高配当利回り】米国株ヘルスケアセクター銘柄!アッヴィ【ABBV】ということでアッヴィ (ABBV)に関してお話しさせて頂きたいと思います。
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これから米国株投資を始めたいと言う方は以下の記事に基本事項が書いてあります。
米国株を始めるにあたって避けて通れない、投資の神様ウォーレン・バフェットの生い立ちから現在に関しては以下の記事が参考になります。
ウォーレン・バフェット投資に関する12の原則に関しては以下をご参照下さい。
目次
アッヴィ (ABBV)とは
アッヴィ (AbbVie Inc.; ティッカーコード: ABBV) はアメリカ合衆国イリノイ州ノースシカゴに本社を置くバイオ医薬品企業で、2013年に同じく米国の製薬会社であるアボット・ラボラトリーズからの新薬部門の分社独立により設立されました。日本法人としてはアッヴィ合同会社があります。
アッヴィ (ABBV) の事業内容
公式ホームページのFull year and forth quarter 2018 financial recults (per shareを除いてmillionで表示) を元に、アッヴィの事業内容に関して触れていきます。
まずは2018年、2017年の第4四半期決算 (左)、連結決算 (右)を示します。
年間純売上高 (Net revenues) は 2018 年には327 億ドル、純利益は (Net earnings) は 56 億ドル、希薄化後 1 株あたり利益 (Diluted earnings per share) は 3.66 ドルとなっており、2017年と比較して増加しております。
以下に2018年の主要商品の売上と2017年との比較を示します。
全体的に売上は2 / 3が米国内、1 / 3 が国外となっております。
主力商品の自己免疫性疾患治療薬であるヒュミラ (Humira) が2017年比 16.0 %増加の 199 億ドルの売上であり、売上全体の約 6 割を占めています。
また、造血器悪性腫瘍治療薬であるベンクレクスタ、C型肝炎治療薬であるマビレットが2017年比 100 %以上の売上増加となっております。
ヒュミラとこれら 2 つで売上全体の8割以上を占めております。アッヴィにとっては売上の要となっているようです。
以下にここ2016年、2017年、2018年のSBIホームページより抜粋したアッヴィのキャッシュフローを示します。
フリーキャッシュフローは毎年確保できているようです。
アッヴィ (ABBV) の株価・配当
以下にここ10年間のアッヴィ (ABBV)の株価チャートを示します。
2018年にピークを迎えたのちに右肩下がり、2019年中旬から再度上昇しております。
株価下落の原因に関しては後述するアラガン買収のためと思われます。
現時点では1株あたり88.7 ドル (2020年1月5日現在)となっております。
配当は2月、5月、8月、11月に支払われ、2020年2月分から 1 株あたりの年間配当が 4.28 ドルから 4.72 ドルへ増配となっており、現時点で配当利回り5.27 % (2020年1月5日現在) とかなりの高配当となっております。
配当性向は、5年平均 89 %程度、直近では220 %程度 (2019年6月30日)となっており、後述するアラガン買収のことも考えると、減配こそないものの、増配ペースは落ちるかもしれません。
アッヴィ (ABBV)の今後
公式ホームページのThird quarter 2019 financial results (per shareを除いてmillionで表示) を元にアッヴィの今後に関して触れていきます。
以下に2019年、2018年第3四半期 (左)と2019年、2018年第3四半期までの連結決算 (右)を示します。
2019年は2018年と比較して売上の伸びも悪く、純利益も下がっています。
以下に2019年第3四半期までの主要商品の売上とその2018年との比較を示します。
主力商品であるヒュミラの国外の売上が 28 %も減少しております。これは国外で特許が切れたことによるバイオシミラー (バイオ後続品)の登場に起因します。米国内では2023年には特許切れとなる予定です。
造血器悪性腫瘍治療薬であるベンクレクスタが2018年比 100 %以上の上昇で貢献しておりますが、C型肝炎治療薬であるマビレットは13.5 %売上が落ちる結果となっております。
売上のメインであったヒュミラが危機的状況となってしまいました。
今後はどうするのでしょうか?
主力のヒュミラの国内特許切れを前に、アッヴィは美容医学を先導するアラガンを 630 億ドルで買収することとしました。
これを受け、株価は一時大暴落しましたが、徐々に回復傾向にあります。
アラガン買収がアッヴィにとって吉と出るか凶と出るか今後の動向に注目ですね。
アラガン買収の影響に関してはこちらのサイトで詳しく考察されております。
また、2019年より自己免疫性疾患治療薬としてヒュミラに続いてリンボックとスキリージも登場しましたのでこちらも期待がかかるところです。
アッヴィ (ABBV)のまとめ
【5%オーバーの高配当利回り】米国株ヘルスケアセクター銘柄!アッヴィ【ABBV】ということで、アッヴィ (ABBV)に関してお話しさせて頂きました。
売上の6割を占めていた自己免疫性疾患治療薬であるヒュミラの国外特許切れに伴い売上は思わしくないですが、造血器悪性腫瘍治療薬であるベンクレクスタの売上増加や2019年に登場した新規自己免疫性疾患治療薬であるリンボックとスキリージにも期待がかかるところです。
ヒュミラの国内特許切れ前に背水の陣で挑んだアラガン買収が吉と出るか凶と出るか今後の動向に注目ですが、高配当銘柄でもありますので、皆さんも投資を検討してはいかがでしょうか?
*記事中のグラフ、財務状況はSBI証券公式ホームページ、AbbVie公式ホームページを参照させていただきました。